森尾教授は私の1年学年上にあたります。
私と同期小児科入局は7名ですが、血液免疫グループに入ったのは私一人で、容姿端麗・成績優秀な森尾先生と何かと比較されることは避けられず、内心辟易(?)することもありました。当時の血液免疫学グループ研究室は今と比べると小さくみすぼらしいものでしたが、免疫学の大家である矢田純一名誉教授のもと、若い優秀な先生(高木秀二先生(昭和54年卒)、高瀬浩造先生(昭和55年卒)、野々山恵章先生(昭和57年卒)、森尾先生(昭和58年卒)、峯岸克行先生(昭和61年卒)など)が続々入っていて、日本の「臨床免疫」「免疫不全」分野のトップになり、世界を引っ張っていくぞ・・・という意欲に燃えていました。3年目に大学院(免疫血液専攻)に入るのですが、大学院の1年先輩である森尾先生は当時発見されたばかりで注目を集めていたγδT細胞の研究に取り組んでいました。通常のヒトでは1₋2%しかないこの細胞をたまたま私は20₋25%もっていたため、いくどとなく血液を提供したことを覚えています。
今日、日本のみならず世界の免疫不全症の研究を引っ張り、若い優秀な免疫学者を輩出するまでに森尾教授が成長させた血液免疫研究室の益々の発展をOGとして心から祈っています。