退職のお祝い・出会い
小児科教授在任期間中、素晴らしい業績を数々残された森尾友宏先生、教授ご退官、おめでとうございます。
森尾先生と初めてお目にかかったのは1995年4月。私が東京医科歯科大学小児科医局に入局し、研修医として歩み始めた初日の医局です。森尾先生は、ボストンでの研究留学から帰国され、病棟指導医として着任されたばかりでした。背が高く、今と変わらぬ柔和な話し方で気さくに話しかけてくださり、医師としての希望が倍増したことを覚えています。
森尾先生から学んだこと、思い出
当時は、医学部を卒業した1年目は大学病院で研修医として働くことになっていましたので、この年に森尾先生からご指導をうけたことは本当に幸運でした。患者である子供たちばかりでなく、保護者への対応も抜群で、適格で、かつ、優しさにあふれ、時にユーモアがあり、保護者からの信頼ばかりでなく、子供たちからも好かれ、信頼されていました。私にとって医師としての理想であり、今でも模範です。仕事をする上では一分でも大切な時間を惜しみ、研修医よりも朝早く仕事を始める姿を見て、時間を有効に使う重要性を学びました。
私が森尾先生とご一緒させていただいた仕事で印象に残っていることは、私が医局長だった際の医局という組織の運営です。当時、森尾先生は准教授で、水谷修紀教授と3人で医局の"あるべき理想"を長い時間議論し、改善すべき点を実行しました。組織の変革には、様々な困難がありましたが、森尾先生はいつも支持して下さり、成果を残せたことはよい経験でした。
森尾先生からはいつも"あるべき理想"について問いかけられ、議論し、学びました。そのことは、私が医師としても人間としても生きていく上での礎です。
森尾先生への感謝の言葉
今後は、森尾先生が自由にご活躍なさる時間が増えることと思いますので、ますます学ばせていただきたいと思います。これまで、教えていただいたことのすべてに感謝しております。