退任に寄せてのメッセージ

髙木 正稔先生

たかぎ まさとし

東京医科歯科大学 茨城県小児周産期地域医療学講座 教授

森尾先生との関係

先生との出会いは2000年、当時大学院を卒業したばっかりで、始めて東京医科歯科大学に来たときでした。私の研究分野と近いDNA損傷修復にかかわるKU70/80の研究を先生が行っていて、先生が行っていた最新の研究手法を教えていただいたことに始まりました。それ以降、隣のブースで外来をやらせていただいて、ちょっと診断に困ったとき聞いたり、東京医科歯科大学の小児科にいるというだけでいろんな人から頼まれる活性化T細胞の臨床研究やEBウイルスの定量など、いろいろ教えていただいたり、手配してくれたり大変お世話になりました。東京医科歯科大学にすっかり腰を落ち着けて、臨床、研究を始めた後も多くのサポートを頂きました。

森尾先生との思い出

たくさんの思い出があります。先生が僕の研究や診療を直接オーベン・ネーベン(今は死語ですね)の形で指導していただくことはなかったのですが、先生は陰から見えない力で、全体を包み込むような形で多くのサポートをしてくださっていると、いつも感じていました。

森尾先生から学んだこと

サポートの仕方はいろいろあるのだなと教わりました。例えが良いかどうかは分かりませんが、戦の時、兵士を育成するのに武術をマンツーマンで教えることも必要ですが、国を守るには、お金を集めて、人を集めて、城壁も城も作らなくてはなりませんし、城壁内に住む人が安全に暮らせる生活環境も整備しなくてはいけません。森尾先生は、このような方法で国を強くしてくれているといつも思っています。戦いのヒーローのように目立ちはしませんが、国の要として欠かせざるものなのです。こういった懐の深い、体制、システム、人材育成は学ぶところが大きいです。もう一つは、目標の掲げ方です。先生の目指すところは常に一番上でした。時々「そんなに高いところ目指しても、無理でしょ」と思ってしまいましたが、それに向けて努力、歩んでいる姿はかっこよかったです。きっと学外の先生たちも、そういうところを評価しているのだと思います。そうなれるよう頑張ります。

森尾先生への感謝の言葉

私の行ってきた、研究。臨床をかげながら見守ってくれて、本当にありがとうございます。先の森尾先生から学んだことのところにも書きましたが、僕では考えも及ばない世界を見せてくれました。世界は広がりました。感謝しています。